アガリクスの栽培 第4回みなさま、こんにちは! 前回までに菌糸の培養までをご説明しました。 今回は、いよいよアガリクスの子実体が培地から顔を出します。 キノコは長い時間をかけて菌糸の状態で増殖します。 ところが、何らかの環境の変化、たとえば、「温度」「湿度」「創傷」「飢餓」などにより生命の危険を受けると子実体を形成します。 もちろん、ここで言う生命の危険とは、われわれ人間の立場で傍目から見た状況です。 しかし、実際、その様子は子実体を形成し胞子を遠くに飛ばすことで子孫を残そうとする生物本来の姿に思えてなりません。 いずれにしてもキノコ栽培では、この原理を応用します。 以下、三例をあげましょう。 ・菌掻き エノキタケ、ヒラタケ、エリンギなどの栽培で行われる方法です。
菌掻きによって菌糸が傷つき、それが刺激となって創傷面にキノコの芽が出てきます。 ・温度変化 ・覆土 ![]() 写真13.アガリクスの菌床栽培における『覆土』
『覆土』された培地は、温度23℃前後、湿度90〜95%RH、CO2濃度1,500ppm以下の環境で栽培が続けられます。 覆土後、14〜18日で表面にアガリクス子実体の芽が現れます。 ![]() 写真14.覆土後20日目の様子
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